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喘息を悪化させる風邪:風邪で気道粘膜を過敏にしアレルギー症状を深刻化

- 喘息(ゼンソク)アレルギー

喘息を悪化させる風邪:風邪で気道粘膜を過敏にしアレルギー症状を深刻化

風邪(カゼ)がきっかけで喘息アレルギーを引き起こす人は多いですが、風邪は気道の粘膜を過敏にして、アレルギーを引き起こしやすくするため、喘息発作が深刻化しやすいのです

 一般的に言って、一年間に我々は平均して6〜7回は風邪(カゼ)を引くと言われています。しかしながら、この風邪(カゼ)が、喘息患者にとっては油断がならないのです。小児ぜんそくの場合を見てみると、喘息が始まったきっかけを調べてみると、圧倒的に多いのが「感冒様症状」、つまり風邪(カゼ)と似た症状です。咳(セキ)が出たり、鼻水がズルズルしたり、「風邪(カゼ)かな」と思っているうちに、突然に喘息発作に襲われるケースが最も多いのです。風邪は喘息の初回発作の原因であるだけではなく、アレルギー性の喘息(ゼンソク)を悪化させる重大な因子でもあるのです。風邪(カゼ)を引くと、ぜんそく発作が悪化することは、ぜんそくの人ならば、経験で十分に分かっていると思います。
 それでは、なぜ風邪(カゼ)が喘息(ゼンソク)を悪化させるのでしょうか。理由はいくつか考えられます。まず、風邪(カゼ)のウイルス自体が抗原(アレルゲン)になる場合です。連鎖球菌(レンサキュウキン)など、病原性の低い細菌から病原菌まで、細菌もウイルスも抗原(アレルゲン)となり、IgE抗体を作りだすことが判明しています。しかしながら、実際にこうした病原菌が体内でアレルギーを起こしているかどうかは、なかなか分かりにくいです。
 また、皮膚テストで病原菌に陽性の反応が出た人でも、細菌ワクチンを減感作療法のように使って喘息(ゼンソク)症状を改善することはできません。それよりもはっきりしているのは、風邪(カゼ)や百日咳、風疹(フウシン)などの感染が気道を敏感にして、アレルギーを起こしやすくすることです。
 動物実験で、ネズミに百日咳菌を注射すると、その後、ネズミはヒスタミンやSRS-Aのようなアレルギー毒(ケミカルメディエーター(化学伝達物質))に非常に敏感になります。人間でも、風邪(カゼ)などの感染で気道に炎症が起こり、気道粘膜のむくみや分泌物の増加が起こると、刺激物に敏感になり、気道(気管支など)が過敏になることが判明しています。こうした感染による気道の過敏性が、アレルギーを誘発する大きな原因なのです。
 また、ウイルスは、IgE抗体の産生に歯止めをかけるサプレッサーTを障害することもあると言われています。するとIgE抗体がどんどん作られ、ケミカルメディエーター(化学伝達物質)が強い発作を起こす危険も高くなります。いずれにしても、風邪(カゼ)は喘息発作を悪化させます。そして、喘息(ゼンソク)の人は、粘膜の過敏性から、ふつうの人よりも風邪(カゼ)を引きやすいので十分に注意したいです。

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