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抗原と抗体の補完関係:互いに結びつき機能

- アレルギーの基礎・豆知識

抗原と抗体の補完関係

抗体は、ただ1種類の抗体だけを退治するために生成され、その形状は例えるなら鍵と鍵穴のようなもので抗原にきちんとフィットします

 抗原と抗体は、アレルギーを理解するうえで、極めて重要なキーワードなので、このページで改めて詳細に解説させて頂きましょう。
 抗原は、身体に振有する異物のことで、別の言い方をすれば、抗原を作る異物が抗原ということになります。抗原の中で、とくにアレルギー症状を引き起こす引き金になるものを「アレルゲン」と呼んでいます。この抗原にとりついて、無毒化したり、抗原を退治するのが抗体です。抗体と抗原は、例えるのであれば、まさに鍵と鍵穴のような関係で、抗体はただひとつの抗原にとりつき、これを退治するために生まれてくるのです。だから、抗体を作る人体内の生成工場が完成するまでに抗原と初めて接触したときから3週間ほどかかるのは、抗原の型をとり、それに合わせた抗体を準備するための準備期間だと考えればよいでしょう。
 しかしながら、抗体だけではなかなか抗原を退治することは難しいため、抗体は片方の手で抗原にとりついている一方で、もう片方の手で食細胞とか補体(ホタイ)という援軍と手を結んだりします。そして、こうしたものの力を借りながら、抗原をやっつけるというわけです。
 抗体はどういうふうにできているのかと言いますと、主にグロブリンというタンパク質からつくられています。それで抗体のことを免疫グロブリン(以下、「Ig」と略します)と言います。このIgにも5つの種類があり、それぞれが若干異なる働きをしています。その5つのIgとは、「IgA」「IgG」「IgM」「IgD」そして「IgE」です。たとえば、IgGは、母体から赤ちゃんに胎盤を通して手渡されます。そのおかげで、まだ世の中に出たばかりの、それこそ何一つ免疫を持たない赤ちゃんも病気から守られるのです。しかしながら、それも生後三か月くらいまでで、あとは赤ちゃんも自力で抗体を作り、身体を病気から守らなければなりません。ところが、免疫グロブリンのなかには、あまり人体にとって良くない働きをするものもあります。それがIgEです。
 IgEは、アレルギー反応を引き起こす直接の犯人なのです。アレルギー体質というのは、実は、IgEを作りやすく、しかも大量に作ってしまう体質のことだと言われています。実際に、アレルギーの人は、健康な人よりも、体内のIgEの量が多いのです。このIgEが喘息(ゼンソク)やアトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎などさまざまな症状を引き起こし、アレルギーの人を苦しめているのです。それならば、IgEを無くしてしまえばよいのではないか、という考えはもっともな考えです。しかしながら、抗体の中からIgEだけを取り出してなくすことは不可能なのです。だから、IgEはそのままにして、その周囲からアレルギーを攻めるというのが、現在の治療法なのです。

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