アレルギー病の主な克服法:体質自体ではなく症状の発症を封じ込める
- アレルギーの基礎・豆知識

アレルギー病は、一朝一夕で治癒(チユ)できる病気ではないが、効果的なトータルケアを継続して行えば、必ず克服できます
「アレルギーは体質上の問題だから治癒(チユ)は不可能なのだろうか」という質問をアレルギー症状に苦しんでおられる患者さんからよく受けます。その疑問への回答は、「NO(違う)」と言うことです。確かに、アレルギーを起こしやすい体質は、遺伝によって受け継がれるもので、その体質を変えることは困難です。また、アレルギー病は、薬剤ひとつで簡単に治るほど容易な病気ではないことも事実です。
しかしながら、だからといって治癒(チユ)することが不可能と考えることは早計です。現在では、アレルギーに関する研究も進み、アレルギーを起こしやすい体質ではあっても、食事や環境の整備、あるいは薬物療法など、いろいろな治療法でアレルギー症状の発生を防いだり、症状をずっと軽くできるようになっています。つまり、アレルギーの治療では、アレルギー体質を治療するのではなく、それをもとにして起こる症状を封じ込め、健康に近い生活を可能にすることが治療の目的なのです。
そのためには、医師の指導のもとに、生活全般にわたってトータルなケアをすることが必要になります。アレルギーを引き起こす抗原(アレルゲン)の発見、さらに食事療法、運動療法、精神の鍛練など、アレルギーを治癒(チユ)するためには、患者本人やその家族の果たす役割は非常に大きいのです。医師は患者さんのアドバイザーと言っても過言ではないのです。自分で自分の病気を克服しようとする心構えが何よりも大切なことを胸に刻んでほしいと思います。

つぎに、主なアレルギー病の経過を述べておきましょう。
花粉症
花粉症(花粉アレルギー)は、アレルギー病の中でも、最も減感作療法が効果的なタイプの病気で、症状を緩和する薬物にもよく反応します。きちんとした治療法を実践すると、比較的早く軽快し、4〜5年で症状が落ち着くことが多いです。
喘息(ゼンソク)
喘息(喘息アレルギー)の場合は、乳幼児期に発生したアレルギー性の喘息(ゼンソク)は、早期の治療で軽快します。しかしながら、自然に放置しておくと、慢性に移行する危険性も少なくありません。環境の調節や心身の鍛練とともに、喘息発作にきちんと対処することが大切です。70パーセントの人が回復できます。
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎は、乳幼児期に発生する頑固な湿疹(シッシン)で、適切な処置をとらないと慢性に移行したり、喘息(ゼンソク)を引き起こすこともあります。アトピー性皮膚炎は、抗原(アレルゲン)を特定しにくいのですが、最近は、食物との関係も注目されていて、食事療法で軽快することもあります。治療に費用がかかり、やっかいなアレルギー疾患のひとつです。
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