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IgE(アレルギー元凶)の生成プロセス:リンパ球の働きと感作プロセス

- アレルギーの基礎・豆知識

IgE(アレルギー元凶)の生成プロセス

アレルギー体質の人体に抗原(アレルゲン)が侵入すると、マクロファージ(大食細胞)の合図をきっかけにIgE抗体が産生されるのです

 喘息(ゼンソク)やアレルギー性鼻炎など、一般的なアレルギー症状は、どのようにして起こるのでしょうか。まず、これらのアレルギーを起こす元凶、IgE産生を中心に解説していきましょう。
 まず、アレルギー症状が現れるには、「感作(カンサ)」が必要になります。この感作(カンサ)は、IgEという抗体が作られ、いつでも抗原に対抗できる態勢を作るための準備期間にあたります。このプロセスで主役を果たすのは、何種類かのリンパ球です。最初の抗原が体内に侵入すると、マクロファージ(大食細胞)がやってきて、抗原を食べてしまいます。それと同時に、マクロファージ(大食細胞)は、Bリンパ球に「敵が侵入した」という合図を送ります。これを受けたBリンパ球は、盛んな分裂を繰り返して、一種のクローンを作ります。これをプラズマ細胞と呼んでいます。
 Bリンパ球は、骨髄(コツズイ)や扁桃腺(ヘントウセン)、リンパ節、脾臓(ヒゾウ)など身体のいろいろな場所に存在するプラズマ細胞の素(モト)と考えてください。そして、Bリンパ球が分裂してできたプラズマ細胞が、抗原とピッタリ一致するIgE抗体を作りだすのです。プラズマ細胞は、IgE抗体の生産工場というわけです。そして、そのIgE抗体の生産工場で生産されたIgE抗体は、血液や皮膚、粘膜などに移行し、マスト細胞と呼ばれる白血球の一種に付着します。こうして次の抗原の侵入に備えるわけです。
 ここまでの過程を「感作(カンサ)」といいます。感作(カンサ)が成立すると、身体はいつでも抗原という敵に対して戦闘態勢がとれます。つまり、いつでもアレルギーを起こす状態に入ったわけです。
 ところで、IgE抗体は、生産工場でむやみやたらに生産されるわけではなく、Tリンパ球によって生産量がコントロールされているのです。Tリンパ球は、工場の生産量調整係として働くわけです。この係は、おもにヘルパーTとサプレッサーTという二種類のリンパ球が担当しています。ヘルパーTは、いわば産婆(サンバ)役でBリンパ球の分裂をうながし、抗体生産工場の落成を後押しします。しかしながら、生産過剰も問題です。そこで、ほどほどのところで、今度はサプレッサーTが登場し、抗体の産生にストップをかけます。そのおかげで、IgE抗体が異常に増加するのも防ぐことができるのです。しかしながら、アレルギー体質の人は、サプレッサーTの働きが弱く、そのためにIgEが大量に作られているのではないかと言われています。また、抗原(アレルゲン)が体内に侵入するときには、通常はIgEという抗体が、粘膜でその侵入を阻止するように働くが、アレルギーの人ではIgEの働きにも欠陥があるのではないか、というのが最近の意見です。

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