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アレルギー体質と遺伝性:環境次第で異なるアレルギーの発症

- アレルギーの基礎・豆知識

アレルギー体質と遺伝性

アレルギーは家系的に発生しやすく、遺伝的体質が大きく関係しています。しかしながら、その後の環境次第で発病するか否かは大きく異なります

 アレルギー病の発生には、遺伝的体質が関係することはよく知られています。いわゆる「アレルギー体質」と呼ばれるものです。そのため、両親にアレルギー病があると、子どもまでがアレルギーになるのは、仕方のないことと宿命のように受け止める人がいます。しかしながら、必ずしもそうではなく、諦めるのはまだ早いということを知っておいていただきたいのです。
 まずアレルギー病の発生率から見てみましょう。喘息(ゼンソク)の子ども1,000人について、その家族歴を三親等、すなわち祖父母、叔父、叔母までの範囲で調査した報告があります。これによりますと、子どもと同じ喘息(ゼンソク)を持つ父母が9.3パーセント、祖父母が26パーセント、兄弟が9.5パーセント、叔父叔母が8.5パーセントで、いずれかに喘息(ゼンソク)患者がいるものは、50パーセント以上にのぼりました。
 健康な子どもの家系で、喘息(ゼンソク)患者がみられる率は、せいぜい20パーセントだから、喘息児の家系では2.5倍も発生率が高いことになります。また、別の調査では、喘息患者の80パーセント近くが両親または祖父母の誰かが喘息(ゼンソク)だったという結果が出ています。こうしたデータを見る限り、アレルギー家系の人がアレルギー病になりやすいのは確かです。では双生児(ふたご)の場合はどうでしょうか。一卵性双生児は、体質的には非常に似ています。そこで、1971年にスウェーデンのエドフォルス・ドゥドゥスという人が、一卵性双生児と二卵性双生児の調査を行いました。
 アレルギー体質でも、症状はそれぞれ異なるので、気管支ぜんそく、花粉症、湿疹(シッシン)の三種類を対象に調べた結果、二人そろってアレルギーを起こしている率は、一卵性双生児で25.3パーセントであるのに対し、二卵性双生児では16.2パーセントでした。このことは、アレルギーの発生に遺伝が大きく作用することを示しています。しかしながら、逆の見方をすれば、体質がそっくり同じ一卵性双生児でも、二人そろってアレルギー病になる確率は、四分の一でしかないのです。つまり、遺伝的に同じアレルギー体質を受け継いでいても、その後の生活や環境によって、アレルギー病になるかどうかは大きく左右されるのです。だから、アレルギー病に苦しんでいたとしても、遺伝と諦める前に、アレルギー体質を封じ込める対策をとることのほうがずっと大切なことなのです。

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